今回のカフェ・ミナプルでは、登別市議会議員の辻ひろしさんが、これまでの議員経験や政治への思い、そして議会改革や多様性推進の取り組みについて語りました。阪神淡路大震災をきっかけに政治に関心を持った経緯や、議員と市長の役割の違い、議員報酬や制度の現状が説明されました。さらに、子育て中の議員が赤ちゃんと一緒に会議に参加できる制度や、高校生・中学生を巻き込んだ意見交換会など、住民との交流事例が紹介されました。最後には、図書館移転に関する質疑も行われ、正式な議論の必要性が示されました。
開催内容
テーマ 議会から変えるまちづくり
講 師 辻 ひろし(登別市議会 前議長)
聞き手 白川 勝信(登別市観光交流センターヌプㇽ 学芸員)
参加者 23名(内、オンライン3名)
おかし ピアチェーレ・ノーチェのパン2種
議員経験と政治への思い
辻さんは、これまでの議員経験や政治観について語りました。阪神淡路大震災の経験が社会福祉への関心を高め、議員を志すきっかけになったことや、行政職員との対立を経て政治活動を始めた経緯が紹介されました。議員としての役割を「住民の幸せをつくること」と定義し、より住民に近い議会の必要性を感じていると述べました。
議員の役割と議会改革
辻さんからは、議員と市長の役割の違いについて説明がありました。議員は地方自治法に基づき議案を審議・議決することが主な仕事で、市長は計画を立案し、その実行を議員が承認する仕組みになっています。また、議員の年収は約580万円で、年3〜4日の会期日数ながら、議員年金や健康保険などの社会保険は適用されないことが紹介されました。
辻さんは、多様性ある議会を目指していると述べ、登別市議会が「議会改革ランキング」で3年連続全国1位となった実績も紹介されました。
多様性の推進と若い世代の参加
議会の多様性向上については、子育て中の議員が赤ちゃんを抱いて会議に参加できる特別な取り組みや、高校生・中学生を議会の意見交換会に招く試みなどが紹介されました。議員定数削減の意見交換会では、子連れの若い世代の参加もあり、議会が住民の鏡として機能する重要性が強調されました。
図書館移転に関する質疑
会議の最後には、図書館移転の是非について質問がありました。辻さんは、商工会議所から提案を受けて検討しているものの、議会として正式に議論する場を設ける必要があると回答しました。



イベント概要
日時 2025年8月8日(金)18:30〜
会場 登別市観光交流センターヌプㇽ
主催 登別市観光交流センターヌプㇽ 友の会 ミナプル
協力 登別国際観光コンベンション協会